修論終えて

修論の発表を終えて、一旦振り返ってみようということで書いてみた。(実体験に基づくものなので、当てはまらない方も多いと思います)

修士は時間が足りない

学部の時に修士の先輩に「学士、修士、博士の中で修士が一番忙しい」と聞いていたが、(博士は体験してないけど)ホントそうだなと実感した。少なくとも学部よりずっと忙しいと思う。
修士過程進学後はまず1年の11月まで講義。7月の後半に研究室に配属されたけど、(修論となる)主テーマ研究とは別の副テーマ研究を3月までに終わらせる必要があって、なんとか年内に終わらせてもそこから就活が始まる。
いい感じに就活が5月末で終わったとして、中間審査が9月にある。3ヶ月あるじゃない!と思うが、研究そのものが始めてならまずどのように進めるか、という方針がよく分からない。そのため、自分だけでやろうとすると(ほとんどは)失敗すると思う。(これを解決するには、こーすればいいだろう。と思っていたものがいい結果だせず、代替案がなかなか浮かばないという点で。)
中間審査での発表が終わって、2月頭の修論提出までやっとまとまった時間が取れる。これが何も気にせず研究に打ち込める時間だと思う。
修論を提出したら息つく暇もなく発表に向けて資料制作が始まる。これが終わって、やっと一息つける。が、就職に伴う引越しなどがあればその準備に追われることになる。

学会発表

僕の所属してる研究室では、修士のうちに3本の学会発表を目標としている。まず2年の8月頃に一本、11月頃に一本、翌年3月に一本という具合。
これが意外と難しい。発表の数ヶ月から半年前には論文を提出しないといけないから。これを考えるとこのスケジュールは、就活が終わる頃、中間審査が終わる頃、修論が終わる頃に論文が完成する、ということになる。
僕の場合は1月提出3月発表だったから、就活と並行して研究する必要はなくて楽な方だとは思う。それでも、副テーマ研究が終わってから取り掛かったわけだけど、11月半ばに始めて1月に論文を提出、しかもそれが処女作というのは、間違いなく独りでは難しい。必ず指導教官の指導が必要になる。ここで論文の構成とか、論理展開をしっかり抑えておくとあとが楽になる。就活の時も自分の研究の説明が楽になるし、一石二鳥。
夏の発表は、僕は成果が出せず書けなかったわけだけど、中間審査でいいアドバイスをいただくためにはやっておくべきだと思う。ここで、(これまで研究をせず)こんなことをしたいと思っていて、これからこんな事やろうと思っています!な発表と、こんなことをしたいと思っていて、(これまでこんな事やってきて、)これからこんな事やろうと思っています!な発表ではアドバイス・質疑応答に大きな差があると思う。
冬の発表では、実際に修論のメインの部分に載せる内容について主に時間を使うわけだから、これをやっておくと、分析がまったく終わっていなくて論文執筆と同時並行だorzなんてことにはなかなかならないと思う。実際は分析と執筆は同時並行になると思うが、心理的なプレッシャーがだいぶ違うんじゃないかな?
ちなみに、残業100時間!という話は時折聞いていて、実際どれくらいなんよ?っていうのが気になったから測ってみると、9時から18時を定時として、中間審査一ヶ月~半月前の生活がだいたい残業100時間(25, 26時くらいまでやってる)、年明けから修論提出、発表前がだいたい残業200時間(数日徹夜がそこそこの頻度)ペースだった。修論発表前は冬の発表用の論文執筆も重なったからだと思ってる。夏は論文書けなかったし。

修士は指導教官の指導の下で研究する

これも修士の先輩から聞いたことだけど、まさにそのとおりだと思う。

  • 「研究する」という経験値が少なくて、視野が狭くなりがち
  • 詰まったときの代替案、解決案の引き出しが多い
  • 関連する研究も多く知ってる
  • 結果の解釈と発展のさせ方が豊富

というのが、そのとおりだと思った主な理由。

実際修論書き上げてみて

学部の頃は修士は凄いことやってるんだなーとか純粋に思ってたけど、実際自分でやってみると、案外大したことやってないなーと。もちろん僕がしょぼいだけという可能性も十分、というか、濃厚?
研究は結構しんどい時もあったけど、新しいことやるっていうのが面白かったし、なかなかできない体験できたし、院に来て正解だったかな。

もしまた研究やるなら

今までやった作業の再検証とか、まとめが意外と苦労した(思い出せない的な意味で)。だから、一ヶ月ごとにショートペーパーとしてまとめておく習慣をつけたいかな。

と、いうことで、まとまりも特にないけど終わっておきます。
(注:あくまで個人の振り返りなので、修士全員に当てはまることはありません。特に、残業時間にしてみたところについては、作業量・内容に対して僕の能力の不足が大きな要因となっていると思われます。)